ナイジェリアン・ドリーム。
カレッジ入学時は 90kg と華奢だったが、スピードを維持しながら 20kg 増量していき、UDFA 入団からさらに 10kg 増量して NFL のスタメン LEO にまで出世した人。
NFL デビューの SEA では即リリースされ、その後は「ラン守備もいいしローテ要員なら」という感じでジャーニーマンとなるが 2019 年のオークランド滞在で何かを掴んだのかもしれない。「スナップの 29％ にしか出ない控えとして 7 サック（1 試合平均でクラウニーの半分のスナップにしか出てないのにサックは倍）」「PRESSURE %: 7.28%（クラウニーが 5.5%、アンサーが 3.77%）」というロマンあふれる伝説を打ち立て、DL が弱点となった古巣シアトルにレギュラー候補として凱旋した。まぁダブルチーム前提のクラウニーさんとの比較はナンセンスなのだが。
キャリア初のレギュラー扱いで迎えた昨季は、UDFA 上がりで体格も近く「29 歳まではジャーニーマンだったがその年から覚醒して 3 年連続 11 サック」という遅咲きの SB 優勝メンバーである Chris Clemons の成長曲線を目指すと語った。プロ入り時のスピードとアジリティのスペックは Frank Clark に近いが、5 年前には既に「大外をまくるだけでなく前で粘ってエスケープする QB を待ち構える賢さもある」とか評価されていたので、クラークほどパワープレーで戦ってきたわけではない。
及第点のパスラッシュはできているし、2 年間で 5FF を記録しているのは TO Ratio を重視するキャロルおじいちゃんもきっとホクホク。近年の SEA 軍名物の「主力ってほどじゃないけど 2 番手で使えたら最高」枠に入りつつある。Clemons ほどのブレイクには至っていないが、このレベルの選手を 2 年 7.6M で雇えていると考えたらなかなかお買い得。
9年目
190cm, 120kg
シーズン出場スナップ 50%
6Sk, 22Prss
ベンソン・メヨワこれまでの経歴
Regional Combine で注目され、新人ミニキャンプに招待されてパフォーマンスを絶賛されると UDFA で契約。キャロルおじいちゃんは「メヨワについてもっと何かコメントはありますか」と聞かれて「名前はベンソンらしいね」と答えたらしく、なんとなく性格が伺える。05
さすがにベスト体重なども安定してない状態で通用するほど NFL は甘くなく、まったくスタッツを残せないまま翌シーズン開幕前にロスターから漏れる。ここから各地を転々とする長い旅が始まる。12
シーズン前半は 8 試合で 2 サックのみだったが、12 月に入ってから 4 試合で 4 サック・3 プレッシャーの固め打ちで NFL の中での存在感を発揮。冬が大好きなのかスロースターターの傾向にあることはテストに出そう。12
オールオアナッシングでも取り上げられた SEA@DAL で、LT・ブラウンに勝ってラッセルをサックする。しかもこのシーズン唯一のサックがコレなので、何か運命を感じる。12
古巣に帰還し、キャンプの序盤から圧倒的成長を見せたことでキャロルおじいちゃんが感激し、スタメンが当確に。そりゃデプスが壊滅的な DL ならそうなるだろうというツッコミは無粋というものである。08
序盤はあまり結果が出なかったが、CIN からダンラップという神が降臨したことで負担が減り、DL が厚くなった終盤戦では 6 試合で 4 サックとまずまずの数値にまとめる。12
一流のスピードラッシャーを雇うキャップもドラフト指名権もないので当然のごとく再契約。だいぶチーム経営的に助かる契約をしてくれたのでナイスガイなことはうかがえる。08